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まばたきの意外な役割

 ヒトのまばたきには、無意識に目を閉じたり開いたりする場合、光や異物などの刺激で反射的に生じる場合、ウインクのように自分の意思で行う場合、の3種類があります。まばたきは平均で1分間に15回程度の頻度で、時間的には一回につき0.1〜0.15秒ほどかかります。
 私たち眼科医はドライアイとの関係でまばたきを捉えることが多く、「パソコン業務をしているとまばたきの回数が1/2から1/3に減ってしまって、その結果目が乾きやすくなります。意識的にまばたきをするようにしましょう。」と患者さんにお伝えしています。また、心理学的観点からは、緊張が高まるとまばたきの回数は多くなり、自動車の運転時など集中している時にはまばたきが減ると言われています。
 近年、まばたきを脳科学の面から解明しようという研究が進んできています。大阪大学の中野珠美准教授の研究によると、
まばたきをすると、意識を集中しているときに活動する脳の領域の機能が低下し、内的な情報処理に関与する脳領域の活動が一時的に高まる。
ストーリーのある映像を見ているとき、多くの人がほぼ同じタイミングでまばたきをする。そのタイミングは主人公が車から乗り降りをした瞬間や車が駐車した瞬間など、動作の終了や繰り返しの場面だった。
会話中では、話し手のまばたき開始から0.25〜0.5秒遅れて、聞き手がまばたきをする割合が高く、特に会話の区切れ目で生じた話し手のまばたきが聞き手のまばたきを誘発する。
 このような結果から、「まばたきによって一時的に脳の情報処理が切り替わり、それが情報のまとまりを作っていると考えられる。また、まばたきを介して話の切れ目を無意識に共有することが、相互理解や共感性を高め、円滑なコミュニケーションを促進しているのかもしれない。」と述べられています。

 普段意識することのないまばたきにも大きな意味があるんですね。
2016年9月1日掲載 
引用サイト https://www.brh.co.jp/seimeishi/journal/082/research_2.html
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