2010年<< >>2012年 |
はじめに、2011年3月11日に発生した三陸沖を震源とする東北地方太平洋沖地震により、亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された皆様、そのご家族の方々に対しまして、心よりお見舞い申し上げます。一日も早い復旧復興をお祈り申し上げます。 |
2004年5月になんよう眼科クリニックを開院させていただいてからはや7年になりました。この間大きな事故やトラブルもなく診療を継続できましたことは、ひとえに地域の皆様方のご理解と関係者の方々のご支援、ならびに献身的なスタッフのお陰と大変感謝いたしております。 |
さて、この一年間での当院一番のトピックは、OCT(Optical Coherence Tomography)が入ったことです。昨年秋の「目に関するあれこれ」のなかでも取り上げましたが、OCTは網膜の断層撮影が手軽にできる機械です。これまで網膜の状態は表面から観察して推測するしかなかったのですが、OCTで撮影すると網膜の形態的な異常の有無が一目瞭然になります。特に力を発揮するのが網膜の腫れ具合を見る場合で、これまで異常がないと思っていたケースでも実は水が少し溜まっていることもありました。また、治療によりどの程度網膜が改善しているかもよくわかりますので、患者さんへの説明にも大変役立ちます。今後はこのOCTを活用して、できる限り科学的で納得できる医療を提供しようと思っています。 |
私個人の変化としましては、最近久しぶりに読書を再開しました。きっかけは、百田尚樹さんの「永遠の0 (ゼロ)」という本です。家族との再会のため生きて帰ることを公言していた腕利きのゼロ戦パイロットだった祖父が最後には特攻で戦死するまでのエピソードを孫が掘り起こしていくという内容の本です。何気なく本屋さんで買ったのですが、読み始めるとぐんぐん引き込まれてなかなか寝られなくなりました。体制に逆らってまで生還を望む主人公の精神力の強さへの賞賛と、都合の悪い情報を公表せず兵士の生死をなんとも思っていない軍上層部への怒りを禁じ得ませんでした。都合の悪いことは公表せず自分の面目を優先するということが、現在の日本社会にも通じるところがあるような気がしてすこし情けない気持ちにもなってしまいました。
久しぶりに手に取った本に感動をいただいて、読書っていいなと思っています。その後も谷村志穂さんの「余命」や海堂尊さんの「ジーンワルツ」などが現在の個人的なお勧めの本です(なにやら映画化されたものばかりになってしまいましたが・・・)。みなさまのお勧めの本があればぜひご紹介いただけましたらうれしいです。 |
今年もスタッフ一同みなさまの目の健康を守っていけるようしっかり努力していく所存です。何卒よろしくお願い申し上げます。 |
なんよう眼科クリニック
院長 野 村 秀 樹
|
|