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シェーグレン症候群とは、目の渇きと口の渇きを主症状とした自己免疫疾患です。患者さんのほとんどは女性で多くは中高年で発症します。シェーグレン症候群には、関節リウマチや全身エリテマトーデスなどの膠原病に合併する二次性シェーグレン症候群と、膠原病の合併のない原発シェーグレン症候群とがあります。
目の症状は重症なドライアイとなり、目の乾きや異物感はもちろん、角膜に傷がついて痛みを生じることもあります。
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1999年に厚生省から出された診断基準によると、
1)口唇もしくは涙腺の病理組織検査でリンパ球浸潤
2)口腔検査(唾液腺造影検査もしくは唾液分泌量検査)
3)眼科検査(シルマー試験および角膜染色検査)
4)血液検査(抗Ro/SS-A抗体陽性もしくは抗La/SS-B抗体 )
の4項目のうち2項目以上が陽性であればシェーグレン症候群と診断されます。
シェーグレン症候群の診断に用いるシルマーテストとは涙の量を測定する検査方法で、細長い濾紙の端を少し折り曲げ、下まぶたと眼球の間に挟みこんで、5分間でどれほど涙がしみこむかを測定します。シェーグレン症候群を診断する際には表面麻酔剤を使用せずにシルマー試験を行ないます。正常値は10〜30mmで5mm以下が陽性(分泌量低下)と判定します。(図2)
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【図2】 |
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シェーグレン症候群の眼科的治療方法はドライアイと同じで、点眼薬、涙点プラグ、保湿眼鏡の使用などがあります。
実は今回の写真を撮るために私自身でシルマーテストをしたところ、右眼は4mm、左眼は0mmと、ほとんど涙が出ておらず大変ショックを受けました。日頃から目が乾くとは思っていましたが、これほどとは思わず、早速ドライアイ用の点眼薬を始めました。
女性のかたで、目の乾きと口の乾きが気になるかたは、一度シェーグレン症候群の検査を受けてみてもいいと思います。 |
2015年6月1日掲載 |
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【関連コンテンツ】
・ドライアイのかたへ
・ドライアイの検査法について
・涙点プラグによるドライアイの治療について
・ムコスタ点眼液のご紹介 |
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