しかし、学校眼科医として私が担当させていただいている小中学校4校において、今年度の色覚検査希望者はひとりもみえませんでした。 |
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先天色覚異常は病気ではありません。「X染色体」の一部の遺伝子変異により、網膜の錐体細胞の機能が一部低下しているため、多くの場合赤と緑の色が見づらくなっています。現在では色覚の異常ではなく、色の見え方の特性であるという観点から、1型2色覚とか2型3色覚という呼称で呼ばれるようになってきています。
先天色覚異常は生まれつきのもので残念ながら治すことはできません。しかし自分の色覚特性を知っていれば、進路職業の選択に生かすことができたり、信号の色を間違えるなどの色覚に関するトラブルを避けることができます。特に1型色覚(赤色が見づらい)のかたは、危険を示す場合に多く使用される赤色を見落としやすいという認識を持つことにより、多くのリスクを避けることができるようになります。
そのための第一歩として是非学校での色覚検査をご希望されるようお願いいたします。 |
〈参考サイト〉
日本眼科医会「色覚異常といわれたら」
http://www.gankaikai.or.jp/health/50/
愛知県眼科医会「色覚検査を受けましょう(長編)」
https://www.youtube.com/watch?v=g_vZ1R9MwsQ
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2016年7月1日掲載 |
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