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顆粒状角膜ジストロフィとは

 角膜ジストロフィとは、遺伝性の病気で目の角膜(くろめの部分)に沈着性の混濁が生じる疾患です。主なものには、顆粒状角膜ジストロフィ、格子状角膜ジストロフィ、斑状角膜ジストロフィ、膠様滴状角膜ジストロフィ、フックス角膜内皮ジストロフィなどがあります。

 日本人で最も頻度の高いのが顆粒状角膜ジストロフィです。顆粒状角膜ジストロフィでは青少年期から両眼の角膜実質表層に小さな混濁生じてきます。初期にはほとんど症状がありませんが、年齢とともに濁りが増えてくると、まぶしさや目の異物感を感じることがあります。角膜の中央付近に混濁が生じると視力低下を来たしますが失明することはほとんどありません。

 遺伝形式は常染色体優性遺伝で、近年の研究により、ケラトエピテリンというタンパク質をコードする遺伝子の異常であることが解明されました。進行を止めることはできませんが、進行は遅く、高齢になるまで日常生活ができないほどの視力低下が生じることは多くありません。視力が非常に悪くなった場合には、表層角膜移植またはエキシマレーザーによる表層角膜切除を行うことがあります。将来的には遺伝子治療ができるようになる可能性もあります。

2022年11月1日掲載 
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