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網膜振盪症とは

 目を強くぶつけると、目の奥の網膜が白く濁って網膜振盪症という状態になることがあります。ぶつかった際の衝撃で網膜血管が痙攣し、一時的に網膜の血流が悪くなり、網膜が腫れている状態です。原因としては、スポーツ中にボールや肘が目に当たったり、転倒した際に目をぶつけたりするケースが大半を占めます。症状としては、網膜振盪症が網膜の中心部に生じると視力の低下やかすみを訴えます。中心部以外に生じた場合、他の合併症がなければほとんど症状はありません。
 通常は1週間ほどで回復することが多いのですが、浮腫が強い場合は網膜剥離となる場合もあるので経過観察が必要です。回復するまでは激しい運動やスポーツは控えたほうが無難です。まれですが視力の低下やかすみが後遺症として残ってしまうこともあります。

 目の外傷では、網膜振盪症以外にも網膜剥離、硝子体出血、外傷性黄斑円孔、外傷性白内障、虹彩離断などが生じる場合があります。眼を強くぶつけた場合は、一見何ともなさそうでも、眼科を受診して検査を受けるようにしましょう。

図1:15歳のかたで、野球のボールが当たり受診されました。視力は1.0で自覚症状もほとんどありませんでしたが、眼底検査をしてみると、視神経乳頭周囲からやや下方にかけて網膜が白濁しており、網膜振盪症と診断されました。
図1:野球のボールが目に直撃したかたです。眼表面は何ともなく、網膜の中心部にも異常は認めませんでしたが、散瞳して診察すると周辺部網膜に網膜振盪症が生じていました(白濁部分)。

図2:3日後に再診したところ、網膜の白濁もほとんど消失していました。視力も1.5まで回復していました。
図2:2日後には網膜振盪症が残っていましたが、1週間後にはすっかり改善していました。幸い他の合併症もなく、視力に影響はありませんでした。
                                2022年9月1日掲載
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